今年の神戸

盆休みに実家に帰った(スケートボード持参で)。13日の夕方に着いてすぐに、兵庫県立美術館に向かった。去年は「具体」の作品を見に行ったのだが、美術館の周りがスケートしやすそうな記憶があったので。


安藤忠雄設計による美術館、そしてその周りのなぎさ公園は、基本的にコンクリート打放しのシンプルで美しい景観。決して殺風景なのではなく、多分自然の光を上手く取り入れるように設計され、ここに来る人たちが自由に思考できたり、遊んだりできるよなおおらかな空間だ。
犬の散歩に来る人、海を眺めている人、テニスの壁打ちをやってる人、サッカーやってる人、パーカシッブな演奏をやってる人、みんなのびのびと自分の時間を過ごしてるように見える。
http://www.artm.pref.hyogo.jp/outline/arc/index.html
http://www42.tok2.com/home/no/art/art/hyogo/hyogo-nagisamarin2.htm



スケボー視線で見ると、公園はまるで「グラインドしてください」と言ってるように感じるのだが、周りの人達との協調も考えるとしない方が良いでしょう。というか、スケートボードは禁止されている。



でも、この看板の「スケートボード等迷惑行為は禁止します」というのは、どういうことなのだろう?プッシュしてるだけでもダメなのかな?多分グラインドやレイルスライドは駄目ということなのだと思うけど。少し短絡的なメッセージのような気もする。インラインスケートをやってる人もちらほらいたので、プッシュするだけなら良いだろうと思って、ドデカソフトウィールを装着してクルージング。
騒音も少なく、石畳の上も滑らかにスイスイいけるので、すごい楽。夏の日の夕方、海沿いをスケートするのは、あぁ気持ちいいー・・・。


そういえば、兵庫県立美術館に多く展示されている具体美術の作品、具体ってコンクリートやん。実にスケーティングな名前。安藤先生もそれにちなんでこういう公園の設計をされ、結果スケート仕様になっているのかしらん、と思ったけどそんなわけあるわけないか。
具体美術協会のリーダー、吉原治良の以下の言葉は、都市に存在するあらゆるオブジェを絵筆のように滑るスケーターならハタと気づくことがあるであろう。
「物質は物質のままでその特質を露呈したとき物語をはじめ、絶叫さえする。物質を生かしきることは精神を生かす方法だ。」
「大切なのは結果ではなく、物質のなかに自分の軌跡を残すような行動にあると考える」
(他にも、具体の最初の展示会が「パーク」であったこと。村上三郎のエクストリームな芸術の在り方。絵画作品がデッキのグラフィックとして使われても違和感のないこと。「人の真似をするな」という吉原は「Follow No One」と言ったスコット・ボーンと重なるところがある。など好きなもの二つを繋げては楽しんでいる。)
http://ja.wikipedia.org/wiki/具体


実家に帰って、両親とビールを飲みながらのんびり過ごす。NHKの「日中戦争」を見てる時もみんな和やかだった。今思うとちょっと不思議な光景だな、、、と思うけど。


翌日は早起きして神戸のスケート名所に行ってみることに。先ずは、スケート名所でも何でもないんだけど、メリケンパークへ。やはり海の近くで滑るのは気持ちいいなぁ、と思って。



メリケンパークの近くのお洒落なカフェ。多分倉庫を改造して作られたクラシックな内装。

ここも倉庫を改造して作られた家具屋。アメリカのアンティークなやつとか多い。


メリケンパークから引き上げて、インターネットカフェでスケート名所検索。スケートショップ「シェルター」は閉まっていたので、六甲アイランドにある「"g"skates park」へ。
http://goodskates.com/goodskates/


初めてのランプ体験。最初は感覚がつかめなかったが少し慣れてくると面白い!波乗りって感じですね。しかし、調子にのって勢いつけすぎて大ゴケ。肩をひねったみたいであがらない。この日は猛暑でバテバテになり、体に痛みがあることで、精神的にもヘコんで休んでいると、ボウルのセクションから凄い轟音が!その音に胸が高まり、覗いてみると3人の猛者達が豪快なライディングを繰り広げていた。うわぁ、凄ぇ、、ドッグタウンのあれだぁ、、、と感動して、写真を取らせてもらったのだが、シャッターチャンスが難しくてなかなか良い写真が撮れなかった。非常に残念。年は40前ぐらいの方だと思うのだが、西海岸で滑ったりしているらしくかなり「ホンモノ」の方とお見受けしました。ひょっとしてプロの方だったのかな〜。ずーっと眺めてたら「いけ、いけ」と勧められましたが、恥ずかしいし、怖いしなんとかお断り。



家に帰って、家族と怪傑えみちゃんねるを見ながら食事。でも改めてウチの親ってテレビっ子だなぁ、と思う。番組はすごく面白かったけど。
http://www.ktv.co.jp/b/emi/


深夜に近所の幼なじみの家に行って呑む。この人はモッズ仲間でもあったのですが、僕がスケートにハマってることにはやっぱり驚いていた。僕はその夜絶対洗脳してやろうという気でいたので、何枚かのスケートDVDを用意しており、それを強引に見てもらった。やはりモッズなのでブループリントや、ジェフ・ローリーの映像は好印象だった。マット・ロドリゲスもいけるいける。zoo yorkでラテンの曲を使ってるやつも喜んでいた。パイソン好きでもあるのでDVSのSKATE MOREの話をすると鋭く反応。でも酔っぱらってRAGDOLLの映像を見せると、ひいていた。あぁ〜失敗したかな。
彼からは快楽亭ブラックの落語が収められたCDRを頂いた。まぁ、スケーティングな落語家かもしれないな・・・
来年には一緒にパーク行けへんかなぁ・・・以上今年の帰省話終わり。