Paranoid Park

パラノイドパーク
監督:ガス・ヴァン・サント 
撮影監督:クリストファー・ドイル、レイン・キャシー・リー 
原作:ブレイク・ネルソン
出演:ゲイブ・ネヴァンス、テイラー・モンセン、ジェイク・ミラー、ダン・リュー、ローレン・マッキニー、スコット・グリーン

http://paranoidpark.jp/index.html


以前日記にも書いてて、期待していた映画なのですが。
http://d.hatena.ne.jp/h-shark/20080105/1199510633


とても良かったです。もう一度見たい。DVD出たら買いたい。


誤って殺人を犯してしまったスケーターでもあるティーンエイジャーの、揺れ動く心を描くのがメイン・テーマなのだけど、時々織り込まれるスケートボーディングのシーンが実に印象的。



(ヤー、バーンサイドですぜ。結構色んな角度からパークの様子が見れたのも良かった。)


スケートボーディングのシーンには音響派系の実験的な音楽を使用していて、ドリーミーな気分にさせる。
様々な重圧がのしかかる主人公の環境の中で(殺人を犯してしまったり、両親が離婚に直面していたり、チアガールの女の子にセックスを迫られたり(笑))、スケートボーディングのシーンはまるで緩やかな解放の感覚をあらわしているよう。


あと、殺人を犯した後のシャワー・シーンも良かった。そうそう、ガス・ヴァン・サントは撮影のクリストファー・ドイルと以前「サイコ(リメイク版)」で手を組んでいるのだが、あれの有名なシャワー・シーン、女がメッタ刺しにされるところは非常に無様で思わず笑ってしまい、「これはジョークか?」と思った(中原昌也は「カエルのような死に様」と言ってたっけ)。しかしパラノイド・パークのシャワー・シーンは非常に美しい。映画史に残る名カットだ。


他にも、うん、スケートボーディング以外にも、もちろん特筆すべき「画」はいっぱいあって、それはほとんど全部ということになってしまう。やはりガスの映画が僕は好きだなぁ、としか言いようがないんですけど。
(冒頭の「橋」の画もいいし、「得意の廊下のシーン」でエリオット・スミスが流れた時はグッときた。思慮深い女の子に自転車でひっぱってもらいながらスケートしてる画もいい。あぁ、これは半分スケートボーディングのシーンになるか)


それから、ミーハーなこと書けば、主人公が履いているシューズが僕が持っているやつだったりして嬉しかったです(笑:ラカイ・マリアーノのイタリアンカラー)。
あと、この子は日本に来日した時にアメージングで滑ったらしいよ!それ、見たかったな。