適当すぎる映画感想〜ウッディ・アレンさん

タロットカード殺人事件、ちょっと見たかったのだけど結局見てなくて、でもやっぱりまぁいいか、という気持ちでもあります。多分僕は笑えないんだろうなぁ・・・という気がしてましたから。


多分以下の批評が的確のような気もしますから。。。(勝手にリンクすみません)
http://yaplog.jp/sora2001/archive/924


多分多分と繰り返しますが、多分彼のギャグで笑ったことってあまり無いや・・・


前作のマッチポイントはシリアスなサスペンスでしたが、ロンドンの風景や建造物の洗練された撮り方、登場人物の設定の面白さ、そしてスカーレット・ヨハンソンの尋常じゃないエロさ、全ての要素が絶妙のバランスで成立している傑作だと思いました。


ウッディ・アレンといえば小粋な冗談やドタバタ喜劇が専門、ということになっていると思いますが、どちらかというとこの人はシリアスで美しい絵を撮ることのほうが得意なんじゃないか、という気がします。というか僕は確信的にそう思います。


ジョン・ウォーターズが語っているように、「ひたすら暗い」インテリアも傑作だと思います。そして自殺を図る母親が、真っ白な部屋の隙間に黒いガムテープを張り巡らしたシーンは、他には無い美しさがあると思います。


笑いは暗さの反転でもあるし、彼自身の中にそういう暗い要素があるからこそ笑いに向かうのかな、と思うけど、いつも「なんかうまくひっくり返ってないな」と思うのです。(そういう時心の中で「あかんやん」と紳介風に呟きます。)


近年の作品で彼が役者としてメインをはっていないものはだいたい良いような気がします。それは多分コメディアンとしての体力がだいぶ衰えてきたからなのではないかと思います。その分今までの経験や技術、蓄えてきたアイデア、そして膨れ上がるエロい妄想を制作に注げるだけ注いでる作品は質が高くなっているのではないかと。老いれば老いるほど良い作品を作るような気がします。タロットカード殺人事件は変に若者ぶったのがいけなかったのかもしれません(見てないのに・・・)。長年ご活躍されていますが、彼の「今」が良いように思えて、何故か期待しています。


*マッチポイントは素晴らしかった!と書きたかっただけなんです。