ダージリン急行

ウェス・アンダーソン監督の最新作。


父親が死んでから疎遠な関係になっていた3兄弟が、インドでの「心の旅」を通して絆を取り戻そうとする物語。


とても良い映画で、書きたいことも色々あり、印象的な画をあげればキリがない感じもするのですが、あえて絞ってあげるとすればやはり以下の3つのシーンです。


冒頭で次男がビル・マーレーを追い抜いて電車に飛び乗るシーン。


水死したインド人の子供の葬式に三兄弟が参加するとき。


そしてたくさんのルイ・ヴィトンのスーツケース(父親の特注によるもの)を、放り捨てて三兄弟が電車に飛び乗るシーン。


上記3場面はとても重要なシーンだと思いますが、なんとこの場面三つともキンクスの曲が使用されている。

上から順に
This Time Tomorrow
Strangers
Powerman


単にキンクスマニアがミュージックビデオを作るようにオタク的に使用しているのではなく、映画としての必然性があるのが良くて感動させられました。(しかしこんだけ使われると流石に驚くよなぁ)


子供が水死するシーンも妙に生々しくて忘れられないし、車掌に石を投げつけるシーンも笑えた。
『ホテル・シュヴァリエ』の洗練された画もいい。
そしてそれらを一つにまとめあげる監督の力量に感服する。


この監督のバランス感覚のようなものにいつも惹き付けられます。


あ、あとオーウェン・ウィルソンが相変わらず元気そうで良かったです!僕は彼が画面に出てるだけで嬉しくなってしまいます。